体罰は本当に悪か?
桜宮高校バスケット部員の自殺により体罰が大きくクローズアップされた。 報道を見る限り、桜宮高校の場合は体罰と言うより暴力行為のように感じた。 顔が腫れ上がるぐらい殴るのは完全に暴力行為であり、両親も含めて、周りの人間がどうして生徒を守ることが出来なかったのか残念でならない。 私なら息子が異常に腫れ上がった顔で帰ってきたら、クラブの監督へ怒鳴り込んで行っていると思う。 そしてメディアは一斉に体罰パッシングである。 元プロ野球選手の桑田真澄などは教育評論家みたいなしたり顔で体罰の悪を説いていた。 この事件の後、出てくる、出てくる体罰教師の実態が・・・。 しかし、高野連が本気で全国の高等学校野球部に体罰調査を行い、体罰のあった学校は出場禁止と言ったら、甲子園大会は成り立たないだろう。 最近、高校野球を観ていて気になることがある。 やたらと笑顔を振りまく監督が増えていることである。 別に笑顔がダメと言わないが、何か不自然な笑顔であり、TVカメラを意識している様に感じてしまうのは私のひねくれ根性のせいか・・・。
誰か一人ぐらい体罰の功罪の「功」の部分を唱える人物がいてもいい筈だが、皆無だった。 自殺者が出ているので体罰の肯定はしにくい雰囲気なのは分かる。 今の世間の風潮では「体罰は絶対ダメ」である。 しかし、教育委員会も明確に体罰は絶対ダメと公式には言っていない。 この程度までの体罰ならOKとも言っていない。 未だに玉虫色であり、このままで困るのは現場の教師である。 欧米かぶれのコメンテーターは「欧米では体罰なんか非合理的で野蛮な振る舞いである。 体罰で技術の向上はありえない」と吠えていた。ご説ご尤もである。 しかし、日本と欧米では文化も風土も違うのである。何も欧米一辺倒になる必要はないと思う。 日本には「愛のムチ」と言う言葉があるのである。 愛のムチはお互いの絆を強めたり、反骨心から出る気力で精神力の向上にも役立ったと思う。 お互いの信頼関係が構築出来ていれば、体罰は「愛のムチ」であり、信頼関係がない場合の体罰は「暴力」となり逆効果となるだろう。 要するに指導者の資質の問題である。 主従関係を盾に体罰の乱発は指導者失格である。 まだ話題になっていないが、先輩部員の後輩部員への暴力・イジメは、教師の体罰問題の比でないぐらい多発しており問題は深いと思う。 今のうちに芽を摘まないと犠牲者が出てからでは遅い。メディアもこの事は知っている筈だが・・・・。
独り言の好きな男より