衆院選自民党歴史的大敗
衆院選は自民党の歴史的大惨敗となった。自公与党で過半数を大幅に下回る結果となり、11月11日の特別国会首班指名での結果次第では、政権交代の可能性も出てきた。大敗を喫した石破茂首相は辞める気はさらさらなく、「自民党は変わったよね、と国民に思われるように自民党を改革して行く覚悟である」と、御ぬかしになっていた。第一次安倍政権の時、政権選択でない参院選に大敗した安倍晋三元首相に総務会で声高々に辞任を迫ったのは石破茂である。また政権支持率が低下していた麻生首相に官邸に乗り込んで辞任を迫ったのも石破茂である。当時、麻生政権で農林水産大臣にも関わらず、麻生太郎首相は飼い犬に手を嚙まれたようだと吐き捨てた。その時の怨恨が今もって続いているようだ。石破茂は後ろから鉄砲玉を撃つ男としての異名が付いた。今回衆院選大敗の原因を政治とカネだと言っているが、私はそれよりも石破茂の変節が最大の要因だと思っている。総裁選時に発言していたことと、首相になってからの言動は全くの真逆となっている。憲法69条解散に否定的だったのに、首相就任後、戦後最短期日で解散を強行した。本人がよく言っていた「党利党略で解散はすべきでない」との綺麗ごとはあっさり反故にされている。支持率を気にしながら政治資金不記載議員の扱いも一転二転とし、政治とカネを争点化してしまった。自民党の公約もいただけない。「ルールを守ります」小学生の標語みたいな何を今頃アホかと思ってしまう。前月にも記したが、首相になるべき人物でなかったのである。党内野党で責任のない立場で国民、マスコミ受けする理想論的な発言を繰り返し、いざ自分が責任ある立場になったら口にチャックし、世論、支持率ばかり気にしてポピュリズムの典型的な行動をとり支持率低下を招いてしまった。選挙終盤に非公認の議員支部にも公認議員と同額の2000万円が支給され、裏公認だと批判された。どんなに言い訳しても無理があり、選挙戦で大きく足を引っ張る結果になってしまった。またその情報が共産党赤旗にすっぱ抜かれ、自民党執行部のガバナンスが問われる。幹部は全員切腹者である。こんな頼りない自民党だが、さりとて野党を見渡しても、とても自民党の受け皿になる党は見当たらない。日本にとっては大変不幸なことである。世界情勢は激動の時代に突入しており、経済安保、安全保障、エネルギー問題、災害対策など多くの問題を抱えており、早く時代に即した憲法改正を行い、万全の体制を築く必要がある。「ルールを守ります」「国民に寄り添う政治」などと当り前の眠たいことを今更宣わる石破茂執行部はサッサと退陣すべきである。
独り言の好きな男より